DoubleLine Capital のジェフリー・ガンドラックが 2026年3月27日、The Julia La Roche Show に初出演した。テーマは米国財政、プライベートクレジット市場、そしてゴールド。「次の景気後退」をめぐる常識的なシナリオが今回は通用しない、という指摘が中心にある。
「逆」のレジームシフト
過去40年、景気後退期には決まったパターンがあった。長期金利は下がり、ドルは買われ、株式は売られる。リスクオフの定型。ガンドラックの見立ては、これが反転する可能性が高いというものだ。
Gundlach: 次の景気後退では、長期金利が上昇し、ドルが下落する。
長期金利が下がるためには、米国債が「安全資産」として買われる必要がある。だが、米国の財政赤字と利払い負担が制御不能領域に入りつつあるなか、海外投資家は米国債を逃避先ではなくリスク資産として扱い始めている。ドルも同様で、ガンドラックは「アメリカに対するアセット買いトレード」は終わったと見ている。
プライベートクレジット=2006年のサブプライム
ガンドラックがこの回でもっとも強い言葉を当てたのが、プライベートクレジット市場である。
Gundlach: プライベートクレジットは2006年のサブプライムと同じ構造だ。
論理は単純で、(1) 過去10年で急膨張、(2) 透明性が低く時価評価が遅延、(3) 投資家が「流動性プレミアム」を見落としている、(4) 次の景気後退で連鎖的にデフォルトが顕在化する——という4点に集約される。サブプライム住宅ローンも、2006年時点では「分散されているから安全」と言われていた。
米国株は「100%海外」のススメ
ガンドラックの実際のアロケーションは、株式の 100%を米国外に振る方向にある。米国株のバリュエーションは長期高値圏で、ドル下落のリスクが追加で乗る。一方、新興国・欧州・日本はバリュエーション面でも通貨面でも相対的に有利。
解決シナリオは2つだけ
米国の財政破綻が現実的なシナリオに上がってきたなか、ガンドラックは出口を2通りに整理する:
- ドルの計画的な価値下落(インフレで実質的な債務を減らす)
- 明示的な債務再編(利払い停止・元本カット)
どちらも投資家にとって痛みを伴う。ゴールドへの分散は、このどちらのシナリオにも保険になる、というのがガンドラックの結論である。
Voicestack の視点
ガンドラックの主張で重要なのは「次の景気後退の挙動が過去と逆」という点だ。これが正しければ、伝統的な「60/40ポートフォリオ」も「リスクオフでは米国債」も機能しない局面が来る。
プライベートクレジットの懸念は、2026年に複数のヘッジファンドマネージャーが共通して指摘しているテーマでもあり、信用市場の動向は今後3-6ヶ月の重要な観察対象。
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一次ソース: Jeffrey Gundlach on U.S. Debt, Private Credit and Gold — The Julia La Roche Show(DoubleLine 公式)